Acoustic Field「HPL2 Processor」をレビュー

こんにちは。

書きたい事が貯まってきたので更新していくで。


今回はAcoustic Fieldの「HPL2 Processor」というプラグインのレビューです。

このHPL2 Processorというプラグイン、何をする物なのかと言うと、

音源のバランスをあたかもスピーカーで鳴らしているようなバランスに調整してくれる。

つまり、ヘッドホンやイヤホンで聴く事を想定したプラグインらしいです。

詳しくは、藤本健のDigital Audio Laboratoryでレビューされているのでそちらも参照して下さい。


さて、自分が何故このプラグインのレビューを書こうかと思ったかと言うと、

実際に使ってみて藤本さんの記事に若干物申したい気分になったからです。w

藤本さん曰く、普通に聴く場合と、このプラグインを使って聴く場合では

後者の方が気持ち良い、聴きやすいと感じる人が多いはず。と述べています。


自分はこのプラグインは聴きやすさだとか、自然な鳴り方を求める物ではない気がしたので、

自分なりの明確な理由をこれから述べてみようと思います。


まず実際に使って最初に思った事は、「っぽいな!」って思った。w

確かにスピーカーで鳴らしたような雰囲気が凄く出てる。

音が遠くなって全体を見渡せるようになるんだよね。

でもそれと聴きやすさは必ずしも一致しない。その根拠となるデータを示してみる。


自分が気になったのは帯域毎の周波数のバランスです。

まずはこの画像を見て頂こう。

見ての通り、ピンクノイズをスペクトラムメーターで表示した物です。

これにHPL2を挿すとどうなるか。



↑こうなります。

ちなみにピンクノイズ以外の音源に挿した場合も概ね同じ傾向です。

顕著なのが1000hz以上の帯域で、ギザギザになるくらい豪快に削ってある。

この処理によって音が遠くなると言うか、こもると言うか。w

スピーカーで鳴らした時のような、良く言えば柔らかい感じになります。


音量については、藤本さんの記事に書いてる通りでした。

(Waves WLM Plusで計測すると-6弱音量が小さくなりました。)


最後に、フェイズメーターを表示した物。


↓before


↓after

音量が小さくなるとサイド成分も減るので当然音像の広がりも具合も控えになってます。タブン

(単純な音量云々だけでなく複雑な処理が施されてるのかもしれないけど)


一歩下がって音聴くような、スピーカーで聴く時のような音を再現してくれるHPL2。

実際の所、どのような処理が行われているのか。

それを示す意味で、今回これらの画像を載せました。


自分のイメージでは、スピーカーをフラットに補正するプラグインってあるじゃん。

あれのヘッドホンバージョンで、スピーカーの鳴りを再現してくれる。そんなイメージ。

あくまでスピーカーの再現に重きを置いていて、鳴り方の自然さだとか気持ちよさとかは別問題。

っていうイメージかなぁ。

(あれだけ豪快に高域を削った音を自然だとか気持ち良いと表現するのは何か嫌。w)


ちなみに、このプラグイン自体は滅茶苦茶使えると思う。w

自分のようにスピーカーをあまり鳴らせない人はこのプラグインは重宝するよね。

スピーカーを使って良い音でチェックするってのは結構大変だしね。

スピーカーの質そのものだったり、部屋の環境だったり、問題を抱えてる人も多いと思うから。


このプラグインをずっと挿したままミキシングするのは大問題だと思うけど、(全然フラットじゃないので)

ヘッドホン&HPL2でチェックして置く事で、スピーカーで鳴らした時との差を埋めることが出来ると思う。


そういう意味では、藤本さんはHPL2を挿して音量を上げたら良い感じになるって書いてるけど、

音量を上げちゃったらまるで意味が無いと思う。


あくまで立体音響ってところに藤本さんは注目して

リスニング用途の観点から記事を書いてるようだけど、

ミキシング用のツールとして一歩下がって音をチェックできる、

そこがHPL2最大の良さであり、プラグインとしてDAWでしか使えない理由でもあると思う。


まぁ、わからんけど。。w

そんな訳で、個人的なHPL2 Processorの感想を述べさせて頂きました。

DTMユーザーの人は是非試してみてください。

あさひのDTMブログ

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